めちゃくちゃ久々にブログ書く。
なぜなら映画『とんかつDJアゲ太郎』がめちゃくちゃ素晴らしかったからだ。
映画『とんかつDJアゲ太郎』の監督・二宮健といえば、前作『チワワちゃん』も最高だったけれど、今回もカマしてくれた。
実は、『とんかつDJアゲ太郎』原作は全く読んでいないので、今回は純粋に映画のココが好きだったというのをひたすら書いていきたい。
※がんがんネタバレしていきます
まず、何層にも連なる要素からなる構成が面白い。
仲間との青春映画であり、音楽映画でもあり。親子の絆・家族の絆の映画でもあるし、片思い映画でもある。*1
そして何より、いつも最初に失敗してしまう我々に贈る”ワンサゲン映画”でもある。
たくさんの要素を2時間の中に詰め込んで大円壇で終わらせてくれる、奇跡のような映画だった。
特に、この映画の出演者のあれこれを知った上だと「失敗しても逃げない」ことの大切さは酷く身に染みるし、失敗したところが本当のスタートなんだなと強く感じた。
ちゃらんぽらんだったあいつも、本当にやりたかったことで一回失敗することで、そしてその失敗に向き合って立ち上がることで、目の色が変わる。
この映画も、いろんな失敗の上でもう一度立ち上がった作品だ。*2
もちろん、話の要素を盛りだくさんにする代わりに切ったんだろうなという部分もある。
たとえば、DJの技術的な解説。
DJ機器の役割だとか具体的な使い方、そもそも「何を以って上手いと言えるのか」について一切触れられていない。
なので、連動するように、主人公のアゲ太郎が「技術的にどう学んで、変化したのか」の説明が一切描かれない。
ここを補完するためなのか、前半のアゲアゲ動画の”酷さ”*3から師匠のDJオイリーが入って本格的にDJにのめりこんでるくだりの画がとてもスムーズに流れるように作られていた。
だからか個人的にはそんなに気にならなかった。
あと好きだったのは、というか二宮監督の映画は毎回音楽が素晴らしいのだが、今回も選曲がすごくよかった。
冒頭で流れるIncredible Bongo Band”Apache”からエンドロールの最後でかかる皆さんご存じ”Runaway Baby”まで大音量で聴くにふさわしい曲が並んでるのが最高。
ちょっと悪意ある使い方としか思えないMaroon5の”Sugar”には笑ってしまったが、やっぱり特筆すべきは”Heaven Is a Place on Earth”でしょう。
近年だとブラック・ミラーの「サン・ジュニペロ」のエンディングで多くの人をブチ殺しに来たこの曲が、めちゃくちゃ重要な2シーンでかかるのだが、観ながらずっと「わかるよ、わかる!!」となった。当然。
これぞ青春。
そしてファースト・エンディングでかかるのがまさかのThe Naked And Famous ”Higher”って正気かよ!と。
これはさすがに想像していなかったので、映画館の座席に座りながら「すげえ…」となってしまった。
大好きな曲を予想外の場所で大音量で聴けたときってこんなになるんだな人間って…。*4
キャスト陣も演出も好みだった。*5
二宮監督の過去作でも出てきた「唐突な妄想」「唐突なタイムラプス」「クラブなのになぜかカメラ目線で同じフリを踊る客」に加え、
個人的に好きだったのはいきなり出てくる英語ナレーション。どういう頭してたらあの発想が出てくるんだ。
中盤のクラブシーンでの的確な演出の結果、途中からとんかつを揚げることとDJでフロアをアゲることが同じだと心の底から信じることができたから楽しく観られたんだろうなって。
あー書くだけ書いて満足した。
やっぱり映画っていいですね。