ジャンルもめちゃくちゃなので、多分この10枚を選ぶのは自分だけな気もするが、まあどうぞ。
(一応、今日までに聴いたアルバムの中から選出。)
愛ならば知っている / 泉まくら
前作と比べると若干大人な雰囲気が漂う2ndアルバム。歌の比重が増えたように思える分トラックの独創性が増したことで終始不思議な印象を残していく。ジャケのようなもやもやな気持ちを抱えた冬の18時ごろに聴きたい。完全アカペラの”愛ならば知っている”〜聴いているだけで何かに縋りたくなってきてしまう”幻”の流れが最高。
ビールとジュース / サ上と中江
サイプレス上野と中江友梨(東京女子流)というどう考えても同じ音楽業界で交わるとは思えなかった2人によるユニットのデビューアルバム。この2MCのコンビネーションが凄く心地よくて
特にラップ初挑戦の中江友梨はまず声質が完全にラップ向きのためこの時点で勝っている。リリックの稚拙さがむしろ玄人感満載のサイプレス上野のラップとうまくコントラストを生み出している。LIBROの名パンチラインを引用するところもニクい”よっしゃっしゃす(REMIX)”が大好き。
フジテレビ系ドラマ「恋仲」オリジナルサウンドトラック / 世部裕子
今年の夏、青春ゾンビを皆殺しにしたことでお馴染みの月9ドラマ「恋仲」だが、このドラマの根幹を支えていたのが世部裕子さんの音楽。メインテーマのキター!感も絶妙だし、ギターのカッティングやらピアノの音色で各々の感情をうまく描写しているなあというのがよくわかる曲の連続で一時期狂ったように聴いてた。ラストのGOING STEADY”BABY BABY”のカバーも含め世界観の統一具合があのドラマを構成していただんだろうなあ、なんて。
BUSINESS CLASS / THE OTOGIBANASHI’S
SUMMITクルーの秘蔵っ子、THE OTOGIBANASHI’Sの2ndアルバム。とにかく聴いてて楽しいところが好き。心地の良さと聞き取りやすいリリックのバランスの良さがその理由なんじゃないだろうか。アルバムとして1枚聴け!としか言えないが、あえて挙げるならMC染谷将太が渾身のバースをキックする”Year 1993 feat. MC S.MTN”は聞き逃せない。
田我流とカイザーソゼ / 田我流とカイザーソゼ
俺たちの田我流がバンド活動だと!とのことで注目を集めたバンド1作目。田我流のいままでの曲を有名無名問わすセルフカバーしたものと新曲の混合で作られた本作は田我流の個性溢れるフローを迫力抜群の生音が包み込みひたすら聴き心地がいい。”あの鐘を鳴らすのは、、俺”のラストの叫びに決意と真の強さを見た。
LOVE TRiCKY / 大塚愛
どう考えても旦那の人脈としか思えない*1が、スタアパの阿部登氏を共同プロデューサーに迎えてダンスミュージックとJ-POPの融合を目指した1作。1曲目の”タイムマシーン”のイントロの時点でみんな知っている大塚愛のイメージは完全崩壊。スタアパ節とも言える軽快なダンストラックの上に大塚愛作のメロディーがひたすら乗っかる。10曲でスパッと終わる分、もう一度一曲目から聴き直したくなる中毒性あり。
祭事 / 餓鬼レンジャー
20周年記念アルバムらしい仕上がり。客演もANARCHY、m.c.A・T, LIBRO, TAITANG, sequick, lecca, ケンドーコバヤシ(!)と幅広く、テーマもTENGAから未来の自分まで幅広く。未だにメジャーで日本語ラップ黄金時代の空気を保てていることに感動。9年ぶりの前作と同じくEDMトラックの多さが賛否両論を巻き起こしていたが個人的にはこのトラックでここまで固く韻を踏んでる次点で個性しかないと思う。
透明な色 / 乃木坂46
みんな大好き乃木坂ちゃんの初アルバムが来たよー!ってことで最高だったシングル群もアルバム用新曲に自然に溶け込んでいくらでも聴ける出来。長い歴史の結果、方向性が自由自在に変化しながらも軸さえぶらさなければ大丈夫!がAKBグループだとすれば乃木坂は方向性をしっかり訓でその方向性の中で遊ぶイメージ。*2西野七瀬ソロの”ひとりよがり”を聴くとドキュメンタリー映画終盤のあのシーンを思い出して泣けてしまうよ、俺。
UTUTU / 東京カランコロン
男女ツインボーカルのバンドはちらほらあるが、その中でも一番最初に答えを見つけてしまったか!と思ってしまうくらい1枚の中にさまざまなバリエーションが含まれている1作。ベースがいきなりトランペット吹き出したり、謎の造語をサビでぶち込んだりするところもポップに昇華しきることができる作品に仕上がっているところが最高!*3 ポップであることを恐れない強みがここに。
C2 / Base Ball Bear
「視点」について描いているだけあって何回聴いても考えを巡らすことのできる要素に溢れている。私小説的な観点からは一歩引いて*4、出来る限り俯瞰でものを描きつつ意見はしっかり挟み込む、そのバランスが心地いい。別記事で取り上げていない部分でいうと、一歩引いた目線から淡々と関根が歌い上げる「美しいのさ」も至高。
ちなみに次点5作。ホントは10作くらいあったけどそんな数にしちゃうと選んだ意味もない感じがしたのでもう少し絞った。
OPERA / OKAMOTO’S
BLUE / KLOOZ
SheCRET / KOWICHI
サンボマスターとキミ / サンボマスター
実験的断片集 / NORIKIYO
ちなみに2014年以前のアルバムで今年死ぬほど聴いたのは間違いなく山下智久の「YOU」。
このアルバム、本当にすげえよ。。(それはまた今度。)*5